安全と熱について①

最近になって、内部告発サイト「ウィキリークス」が、NSAによる日本政府や企業を
対象に盗聴を発表したという。何を今さら、と思う。子供の頃に聞いたウォーター・
ゲート事件のときからアメリカは全く変わっていない。昨今では、電子メールを打とう
が、電話をしようが、100%見られない、盗聴されないと考えない方が良い。仕事柄、
中国の兄弟会社にメールを打つことも多いが、当然中国政府に検閲されているのを
前提に打っているし、検閲している方も飽きるだろうから、アクロスティックを入れて
遊んだりすることもある。

アクロスティックというのは、文の冒頭の文字をつないでいくと別の文章が出てくる
文章作成の技で、有名なのはルイス=キャロルの「鏡の国のアリス」だ。文章を自然に
かつ、これを仕込むのはなかなか難しい。

現代社会では、情報・機密を保持するのは大変難しい。当然最新のアンチウイルスソフト
はインストールしつつも、本当に守る価値のあるデータが保存されているPCLANから
切り離している。これはうちのような小さな会社だからできることではあるが。
「ジョーカー・ゲーム」では無いが、要は何を、何から、いつまで守り通すかだ。

私の先祖の一部は、織田方の忍者だったらしい。そういうと子供が目をきらりとさせる
のだが、体育系の忍者ではなかったようだというとがっかりする(笑)そのせいか、
情報戦ということに大変興味を感じる。情報戦の神髄は何か? 要は「危機を察知して、
未然に防ぐ」だ。前者に成功しても、後者につなげられなかったことは歴史上、枚挙に
いとまがない。ソ連軍の侵攻だって日本軍の諜報網は察知していたし、「東」機関の原爆
情報も何も生かされなかった。危機を未然に防ぐ、技術と力を持つことは、察知すること
以上に重要だし、これが未来社会へとつなげる鍵である。この点のみにおいて米中は著し
く遅れている。

昨今の日本をみると、本当に危機意識のない、幸せな民族だと思う。この愛すべきおお
らかさは、平和が続く限りは一種の美徳とも思われるくらいだ。2004年は、私など
からも見て手の汗を握ったが、今年はそれ以上かも知れないと根拠なく感じる。

もう時効だと思うが、今を去ること20年前、私の知り合いが、ある女性に親身になって
世話をしてあげたことがあった。最後にその女性が打ち明けた話:その女性は北京での
留学時に某国から留学している将校と深い仲になったのだという。そしてクーデター
および南への侵攻計画を打ち明けたという。後日談もあるが、ちょっと海をまたげば
こんな状態だ。

杞憂、という言葉がある。古代中国でいつ天が落っこちてくるか心配していた人の話
だったと思う。杞憂であって欲しい、そう願うばかりだ。

(②で熱の話が出てきます)

 
 
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