2015年3月26日木曜日

同窓会で若返った社長、バブルを語らず比熱を語る。


こんにちは。

久しぶりのブログ更新です。

先日、25年ぶりに大学の同窓会に行って参りました。
ホテルニューオータニの大広間に同期1700人が一堂に会して、楽しいひと時を
過ごしました。
「るろうに剣心」の大友監督、松岡修造氏、ラーメン二郎のおやじさんと豪華ゲストで
おおいに盛り上がりました。
テーマは、その名も「若き血 再び!」 もう50歳にとどきそうな、チアガールのお姉さま(?)
たちのパフォーマンスと応援団の熱唱に、バブル絶頂期のイケイケムードがカムバック
したようでした。
といっても当時の私にはバブルの活況無関係で、研究室でせっせと比熱の測定装置を
製作しておりましたので、映画「バブルへGo!」をみた子供から当時のことを聞かれても、
特に思い出話があるわけではありません。思い出すのは比熱のことばかり。

ということで、今回のテーマは、同窓会で若返った社長、バブルを語らず比熱を語る、です。

比熱容量とは、もちろん単位質量あたりの物質を単位温度上げるのに必要なエネルギーの
ことで、体積一定の場合を定積比熱容量Cv, 圧力一定の場合は定圧比熱容量Cpで表します。
通常測定できるのはCpの方です。単位はJ g-1 K-1です。

Cpが大きければ、熱しにくく、冷めにくい、小さければ熱しやすく冷めやすい、ということに
なります。
例えば水は室温で4.2 J g-1 K-1ぐらい、これは金属の銅の0.38やアルミナの0.8、ポリマーの
1~2に比べると、ずいぶん高いことが解ります。湯たんぽにお湯を使うのはこのためです。
今、各材料のおおざっぱなCp値をあげましたが、正確な値を知りたいときはどれを参照
したら良いですか?というのは良く聞かれる質問です。

おすすめなのは、熱物性ハンドブックや産総研の熱物性データベース、Touloukianらによる
TPRC Data Seriesです。

Cpの測定方法としては、いろいろな手法がありますが、代表的なものとしましては、
断熱法、交流法(AC カロリメトリー)、DSC、ドロップカロリメトリー、緩和法、フラッシュ法を
用いた比較法などがあげられます。

大学で装置を作成していたのは(磁場中極低温の)AC カロリメトリー装置で、これは絶対値の
精度はありませんが、温度分解能が非常に高く、相転移近傍の現象を追いかけるのには
適しています。
Cpの絶対値の精度としては、断熱法が一番ですが、信頼性の高い装置を製作するのが
非常に難しく、試料サイズも大きく、測定に非常に時間がかかります。

一般的な産業において興味ある温度範囲(-100~1500℃)で必要な物性値Cpを、一定の信頼性
と実用的なタイムスケールで評価するのは、DSCが一番と思われます。
緩和法は磁場中で測定出来たり、極低温から測定出来たりとメリットもあるのですが、実用的
には室温以下の測定で、一次の相転移が観測できない、という問題があります。

DSCによるCp評価ですが、業界では低温DSC(~700℃)と、高温DSC~1500℃)という
大きな区分があって、低温DSCではたくさんのメーカーがいますが、高温のDSC
ありがたいことにNETZSCHの独壇場です。
というのは、高温の世界ではいろいろなノウハウがあって、厳しい設計が要求されるためです。

近年では、この高温でのCpを精度よく測定するニーズがますます高まっています。

その理由は“熱伝導率”です。

ロケットや、原子力や、ガスタービンなどの安全な設計には、高温の熱物性、特に熱伝導率が
重要なのですが、熱伝導率λは、熱拡散率α、バルク密度ρ、比熱容量Cpとすると、


λ=αρCp


で表されます。
そして、現在最も主流なのは、αをレーザフラッシュでCpDSCで、ρの温度変化は熱膨張計を
用いるという測定方法です。以前は熱電対を用いて、レーザフラッシュでCpを評価する手法も
普及していましたが、精度が出ないためにあまり用いられなくなっているようです。

次回のブログでは、この高温DSCによるCp評価のポイントについて書きたいと思います。
(が、また話が別の方向にずれたらすみません)


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