ネッチ本社ドイツSelbに行ってきました。


こんにちは。篠田のブログです。先週年に1回のネッチの会議でドイツに行って参りまし
た。ネッチの本社はSelb、本当に何にもない田舎町ですが、あるといえばローゼンタール
の本社。ローゼンタールと言って解らない人には、ドイツのウエッジウッドって説明して
います。会議では、新製品の発表やら熱分析に関する講義がネッチの専門家によって行わ
れるのですが、アジア勢では私だけ、パルス光加熱サーモリフレクタンス法による薄膜の
熱拡散率測定法についての紹介をさせて頂きました。

営業相手だし、しかも自分の講義時間は午後4時、難しい式を出しても確実に寝るので、
パルス光加熱サーモリフレクタンス法は、産総研の開発した技術で、とくにRF方式の
採用により、それまでのサーモリフレクタンス法の精度を著しく高めたものです。
産総研発ベンチャーの(株)ピコサームが開発・製造しており、それを我が社が代理店
になっているというわけです。RF方式というのは、Rear heating, Front detection
で、要はレーザフラッシュ法と同様なセッティングとなります。違うところは、加熱
パルスが1ns, 0.5psと極めて短いことと、背面の温度上昇をIR検出器ではなく、レーザ光
の反射率を計測することによって検出していることです。1nsってどれくらいの時間だか
解りますか?1秒間に地球を7周り半する光が、たった30cmしか進めない時間です。
数十nm~数百nmの厚みの薄膜の熱拡散率を計測するには、これくらいの技術がないと
無理です。ということで、世界に冠たる日本の技術を紹介できて大変気持ちよかった
です。

さて1週間の会議が終わったら、村のビール祭り。この時期にしか飲めない地ビールが
ふんだんに振る舞われるのですが、ここで私が毎年の“儀式”としてエアガンによる射的
をやることにしています。日本の射的みたいにコルク栓でなく、本物のエアガンでやり
ます。一番好きなのは、満点でポラロイド写真が撮れるので、1回目はぼろぼろでしたが、
2回目は慣れて1010中、今年も記念写真がとれました。銃を持つと人格が変わるのか、
自分でも嫌になるくらい鬼のような形相で写っているので載せませんが、銃床を頬につけ
ているのがミソです。通常は肩につけて照準を合わせますが、頬につけるのは足軽鉄砲隊
の“種子島”方式です。

ビール祭りも最初はおとなしくテーブルで飲んでいますが、深夜宴もたけなわになると
皆テーブルの上に立って踊りだします。どうもこのノリはいつも馴染めないのですが、
同僚にひっぱりあげられて、不本意ながらも阿波踊りをしながら、わけの解らない雄叫び
声をあげるのでした。(部下に見られないよう、こっそり深夜に出撃しています)

翌日はニュルンベルグ観光で、会議に参加した社員を連れて行きましたが、詳細省略。
写真を1枚だけ貼っておきます。
 
 
 
 
私はこの古都がこよなく好きで、ネッチの会議のついでに訪れたのはもう十回近くになり
ます。そびえたつKaiserburgへの登り坂の石畳を踏みしめると、中世の剣戟や怒号
こだまする戦場の戦慄が蘇るようです。三十年間続いた戦争で人口が三分の一になった
いわれるフランコニア。ナチスの聖都として、連合軍の爆撃に徹底的に破壊された古都
ニュルンベルグ。歴史は再び繰り返すや?

価値観をともにする友人と訪れると、良い思い出になるでしょう。部下や上司と行くもの
じゃない(笑)これはお互い様です。

ということで、今回はサーモリフレクタンスと、秘密の開発会議と、射的で気を吐いた
ドイツ訪問でしたが、ザウワークラフトとクヌーデルの味を懐かしみつつ(?)筆を
おくことにいたします。



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