名古屋ナモ締め

最近すっかりご無沙汰しております。篠田のブログです。

先週は、名古屋で開催されました熱物性学会シンポジウムに行って参りました。
ウィンク愛知で3日間開催されましたが、名古屋駅周辺は今世紀に入ってすっかり
様変わりで、半世紀前に愛知県から東京に出たころとは隔世の感があります。
名鉄の屋上で食べた肉入りお好み焼きと、みたらし団子の味が忘れられず、東京でも
それらしいのを食べてみましたが、似ても似つかない味でがっかりしたのを覚えて
おります。もう一つがっかりいたしましたのは、東京では良い書道の先生にご縁が
無かったことです。
 
愛知では近所に高木桑風先生という有名な書道家がいらして、ひらがなは先生に教えて
頂きました。長じて知ったのは日展の審査員までされていた偉い先生で、けっこう贅沢
な環境だったのです。それ以来書道はやめてしまったので、書の事は良く解りませんが、
 中国風の筆遣いと言われることがあります。そう言えば王義之調のような気もしますし、
刷毛筆で、悉曇文字の練習をするときに、何か似ているような気もします。やはり、
良い師とのご縁があるということは何事も重要です。

熱物性では、私の師匠はNETZSCHBlumm社長と、馬場哲也先生ということになりますが、
AC比熱測定法に関しては、大学の頃にお茶の水女子大の池田先生に教えて頂きました。

今回のシンポジウムの懇親会では、八田一郎先生とお話する機会がありましたが、
(池田君には私が交流法を教えたのだよ)とおっしゃられましたので、では私は先生の
孫弟子ですね!と勝手にAC比熱で八田先生の孫弟子になってしまいました。

AC法の良いところは、以前のブログでも書きましたように、交流で与えた熱入力に対
する応答をLCA(ロックインアンプ)で検出しますので、測定のための熱入力を極めて
小さく抑えることができることです。従って相転移近傍の物質のふるまいを見るのに
うってつけです。学会では、ACで比熱ではなく、熱伝導率を測定する発表もありまして
興味もあったのですが、1測定で(等方性黒鉛1㎜厚で)どのくらい温度が上がるか質問
しましたところ、10Kくらいという回答で、少しがっかりしました。フラッシュ法でも、
 JISの推奨では、温度上昇の上限は、3K以内です。測定で温度が上昇しすぎると、特に
熱伝導がフォノン起源のものですと、熱拡散率が絶対温度に反比例して低下しますし、
また、IR検出器の出力の温度上昇にたいする線形性もくずれてきてしまいます。AC法の
全てがそんなに温度上昇するわけではないと思いますので、ユーザーに皆様は、常に
どの程度温度上昇するかは確認した方が良いと思います。

学会の特別公演は、名大の森島邦博先生の『宇宙線イメージングによるクフ王の
ピラミッド内部における新空間の発見と広がる応用』とトヨタ自動車株式会社の
濱田公守氏 『トヨタの車両電動化戦略とパワーエレクトロニクス技術のブレーク
スルーへのチャレンジ』で、どちらも大変興味深く聴講させて頂きました。

濱田様のご講演では、乗用車はEVで、水素インフラが整備しやすいバスやトラックは、
FCVでというコンセプトには、成程とは思いましたが、少し驚きましたのは、EV化に伴
う電力使用量の増大は別問題と割り切っておられることでした。この点はどうなって
しまうのか、本当に心配なところです。ご講演の内容は大変面白く、熱ストレスの問題
など、いろいろわが社も活躍の余地はありそうだと思いました。

懇親会は、名古屋めしも良かったのですが、圧巻はやはり、名大の学生さん達による、
名古屋ナモ締め!(なも、なも、なも、なも、なも、なも)ってご存知ですか? 
締めといっても全然締まらないように思えましたが、そこが良いのかなも。
今年の会社の忘年会はナモ締めで。


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